2021年2月7日日曜日

ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン「しらふでやってられるか」(本伝第5話)

本伝の最後までとにかく気疲れの絶えない苦労人(ここでは多くは語りませんが)、ベルゲングリューン大佐の名言(?)です。銀河帝国の内乱(カストロプ動乱)の討伐にあたる最中に、酒に溺れてしまいます。

ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン「しらふでやってられるか」(本伝第5話)
『銀河英雄伝説』DVD 本伝第5話 (C) 田中芳樹・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ・らいとすたっ ふ・サントリーより引用

無理もありません。司令官は自分よりもはるかに若いキルヒアイス少将、しかも彼は元帥となったラインハルトの七光りで出世したようにしか見えません。また、内乱討伐の軍勢も、たった2000隻。キルヒアイスの前に敗れたシュムーデ提督の艦隊は3000隻でしたので、それよりも少ない艦隊です。また、敵には鉄壁の防空システム「首飾り」がある。全く勝ち目がない、死にに行くようなもんだ、と、客観的には見えます。そうなると、もう酒に溺れて現実逃避するしかない、そんな心境になってしまっています。

同じようなことは、ビジネスの世界でもあると思います。自分よりはるかに若い上司から、前回失敗した時よりも少ない予算でなんとかやり切れ、と言われているようなもんです。現場の苦労を何だと思っているんだ、と感じるはずです。

しかし、ここでの学びは、「見た目で判断するな」です。原作を知っている人は分かると思いますが、なぜなのかは次回に。

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