先のフォーク准将の人を煙に巻く発言に対し、「要するに、行き当たりばったりということではないのかな」と、急所を突くツッコミで返したのが、老将ビュコック中将でした。
『銀河英雄伝説』DVD 本伝第12話 (C) 田中芳樹・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ・らいとすたっ ふ・サントリーより引用
2人の発言を並べると、明らかにビュコックの方が端的で分かりやすいです。
■フォーク准将「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになろうかと思います」■ビュコック中将「要するに、行き当たりばったり」
兵卒からの叩き上げ提督からの言葉に、フォークも一瞬たじろぎます。(もっとも、まともに取り合うことはせず、この言葉自体は受け流されてしまうのですが)。
ここでの学びの一つは、「要するに」というパワーワードの有効な使い方だと思います。長々として意味が分からない演説も、「要するに」を使って「行き当たりばったり」という9文字で表現することができ、聞いている人にとって分かりやすいものになります。
逆に、もう一つの学びは、分かりにくい表現をすることにも時として意味がある、ということではないでしょうか。結局、フォークは自身のやりたいことをこの会議で通してしまいます。それは、彼の演説に納得感があったからではなく、納得感のない彼の演説に周りがうんざりして早く会議を終わらせようとしたからです。目的のために手段を選ばないのであれば、このようなやり方もあるということだと思います。
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